2007-08-01

マムシの写真つき☆清内路くらぶ☆ ビレッジャー通信 19号でました

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ふるさと村自然園で3食付き日給5,000円のアルバイトがあるそうです。夏は何をしてすごそうかと言う人には朗報です。ご検討下さい。

┏ 清内路の山里から ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣━┳━┳━┳━┳━┳━┓ ◆ビレッジャー通信◆ 19号
┃清┃内┃路┃く┃ら┃ぶ┃ 清内路をみんなで楽しむために
┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━ 2007.7.31

 今年も早いもので半年が過ぎようとしています。
 清内路ビレッジャーの皆様、お変わりございませんか。

 清内路村は台風4号の被害も少なく、去った後は一気に夏が到来したような
日々が続いています。
 26日、愛知県豊山町の夏祭りに参加してきました。多くの皆さんに清内路
の野菜や昆虫などを買っていただき「来年もまた来てね」と声をかけてもらい
ました。野菜は、冷えた一番清水に浮く…沈むトマトやキュウリをその場で食
べていただきました。(※浮く野菜よりは沈む野菜の方が実が詰まっていて美
味しいんですよ)
 また、お客さんに沢山集まってもらえるように最近捕まった「マムシ」を2
匹持って行きました。さすがに豊山町の皆さんは生で見たことはあまりないよ
うで、興味津々と言った感じでした。マムシのお陰で売り上げも伸び、私の家
から持って行った「イモリ」も評判が良く売れてしまいました。
 ちなみに「マムシ」を「ほしい」と言う方はいませんでしたが、この「マム
シ」ペットとして飼うには県知事の許可が必要ですので覚えていてください。
 それでは、今月のニュースです。

◇◇合併関係情報◇◇

●阿智村議会と清内路村議会の間で検討が行われています。

◇◇イベント情報◇◇

<ふるさと村自然園情報>
 高原荘がリニューアルオープンしました。
 店内外には、清内路産の野菜が並び、高原荘裏側には「流しそうめん」がで
きる施設も完成しました。標高が高く1日の寒暖の差がある清内路村の野菜は、
実が引き締まり甘い実が凝縮された新鮮な野菜ばかりです。それも、朝取りた
ての野菜です。お近くにお越しの際は是非お寄りください。
 また、ふるさと村自然園ではアルバイトを募集中です。3食住み込みで、毎
日涼しい風を感じながら、美味しい水が飲めて日給5000円です。興味のあ
る方は、ふるさと村自然園の平床さんまでご連絡ください。(電話:0265
-46-2525)

<盆踊りが開催されます>
 8月14日、恒例の盆踊りが清内路村の上下両公民館で行われます。
小さな村の小さな盆踊りですが、昔からの変わらない雰囲気が味わえます。
当日は、あっと言う間に売り切れる五平餅や、焼き鳥、生ビールなどなども
あります。踊れなくても雰囲気を楽しむだけでも面白いですよ。

◇◇村の動向◇◇

☆「ふきまい会」が中国へ
 2008年北京五輪のプレイイベントとして中国で開かれた音楽祭に、コカ
リナ演奏で「ふきまい会」のメンバー6人が出演しました。
 今回の演奏は2004年におおまき(小黒川のミズナラ)の枝が折れた際、
村民がコカリナ作りをコカリナ奏者 黒坂黒太郎さんに依頼したことがきっか
けで交流が始まり、今回黒坂さんから誘われて参加が決まりました。
 音楽祭では、世界各国の方と交流され有意義な時間を過ごすことが出来たよ
うです。また清内路村のPRもしっかりやっていただき、今後の活躍にも期待
したいと思います。

☆「はなもも会」がハナモモ水まんじゅうを開発
 「はなもも会」は今年2月に設立。ゴールデンウイークには、ハナモモを利
用したまんじゅうとようかんを開発し販売しました。これが大変好評で、今回
は飯田市内の菓子店に水まんじゅう作りを依頼し、完成しました。
 つややかな水まんじゅうの中に、ピンクの花が美しく、口に入れると、あん
の甘さに塩漬けの花が良いアクセントとなり、大変美味しい水まんじゅうとな
りました。
 今後の販売方法については検討中ですが、菓子店と打ち合わせ今夏中に一番
清水で販売したいと考えています。

☆「おおまきの会」が発足
 「おおまき」の名前で親しまれている国指定天然記念物「小黒川のミズナラ」
を末永く守ろうと、住民有志18人がボランティアグループ「おおまきの会」
をつくり、25日に設立総会を開きました。
 周辺の草刈りなどを定期的に行い、村の宝としてアピールしていきます。
 今後も参加者の募集を引き続き行いますので、興味のある方は清内路村教育
委員会(電話0265-46-2001)までお問い合せください。

◇◇今月の1枚◇◇

☆ニホンマムシ
 今月は少し変わった写真です。今年は清内路村でマムシがよく発見されてい
ます。先にも書きましたが、捕まえたマムシを豊山町へも持っていきました。
こんな時しかマムシについて勉強することもありませんので、今回は清内路村
に住んでいる動物と言うことでマムシを紹介します。ちなみに1名噛まれて入
院しています。皆さんも気をつけましょう。
 和名:ニホンマムシ
 種類:爬虫類 有鱗目 クサリヘビ科
 全長:45~70cm 体形色:赤褐色や茶褐色、太め、頭は三角形
 食 :ヘビ、カエル、ネズミなど
 生態:平地から山地の森林、薮に住んでいます。水場周辺に多く出没し、時
 々周辺の田畑にも出没します。繁殖は8~9月あたりに交尾し、翌年
 の8~10月に5~6匹もしくは10匹ほど産みます。ヘビでは珍し
 く胎生です。毒は筋肉や血管を破壊する血液毒が中心。年間約300
 0人の人が噛まれ10名前後の方が亡くなっています。毒の強さはハ
 ブよりも強いそうです。

◇◇清内路の昔話◇◇

清内路のむかしばなし

 先月より清内路村に伝わるむかしばなしをお伝えしています。
 清内路村の方言をそのまま掲載しています。意味を書いてありますが読みに
くいかもしれません。ご了承ください。
 感想などをお寄せいただけると助かります。

清内路村教育委員会 担当:野村

第2話「六部とキツネ」
 むかしむかし、あるところに「いちろくやでんべえ」という宿屋がありまし
た。あるところといっても、役場のでんべえ坂のところです。
 朝9時頃、木曽の方から峠を越えて1人の六部がやってきました。そして、
そこら辺に遊んでいる子供たちを見渡しながら「おい、坊またち(子供たち)
ここらに、人を泊める宿屋はねえか。」と言いました。子供たちがけげんな顔
をしているのを見て、「おい、坊またち(子供たち)、人を泊めるうちはねえ
か。」と聞きました。
 そしたら子供たちの1人が「あそこに『いちろくやでんべえ』っつう(とい
う)、家がある。」と答えました。
 「『いちろくやと』言うのだから博打をしているかもしれない。」と思いな
がら、そこの家に行って泊めてもらうことにしました。
 六部は、朝早く飯田の方まで行く予定がありましたから朝とう(夜明け前)
少し明るくなった頃に、『いちろくや』の家を出ました。家を出ると、トット
ットットットッと急ぎ足で歩きました。
 梨野峠の下の押し出しのへらべん石(平たい石)のところまできた時のこと
です。へらべん石の上に、どでけえ(とても大きい)こげ色(金色)のキツネ
が寝ていました。よせばいいのに、六部は、背中の箱からほら貝を取り出して、
キツネのそばでブウーっと吹きました。するとキツネがびっくりして、山の上
の方へすっ飛んでいきました。六部は「イヤー、キツネのやらぁ(野郎)びっ
くりして飛んでったなぁん(なあ)」と言って、キツネが飛んでいった方を見
てしばらくして梨野峠へ向かいました。
 梨野峠を越して、半分ばかり下って、山の神と言って蛇神をまつってあると
ころに着きました。
 すると、にわかにメソメソメソメソとあたりが暗くなりました。
「コリャおかしいなあ、こんなに暗くなるわきゃねえがなぁ(わけがない)し
ょうがねえや、日が暮れたで(から)これじゃあ山本までいけんど(行けない)
。」と、ひとりごとを言いながら、あたりを見回しました。
 でっけえ(大きい)杉の木が目にとまったので、その杉の木に登って一晩泊
まることにしました。
 夕方のことです。
「なぁまいだぶ(なむあみだぶつ)なぁまいだぶ(なむあみだぶつ)。」と念
仏を申しながら下のほうから弔いがやってきました。
「こりゃ、えれぇ(大変な)ことだなあ。あんなとこに弔いが着ちゃあ。俺も、
これじゃこんなところに登っていてはいかんな。」と思って降りようとしてい
たとき、親が死んだそうで、小さい女の子達が泣いたりしてくるので「かわい
そうだなあ。」と思って、つい見とれて降りるのを忘れていました。
 すると、六部の登っている杉の木下へきて、死人をどーんと降ろして、火を
つけて焼き始めました。(清内路も火葬ですが)バリバリバリバリ焼き出した
のを見て、「こりゃあかなわんなあ(かなわない)」とおっかなびっくりの六
部は杉の木にしがみつきました。
 弔いは、山本の衆で、みんなで竹の槍で死人の身体をひっくり返してみて、
「はい(もう)、よう焼けたで帰っていかめえ(帰ろう)か。」といって、み
んな帰っていってしまいました。六部は、おっかなくて(怖くて)木にしがみ
ついたまま死人の身体が焼けるのを見ていました。
 夜中になりました。
 人を焼いた灰の真中あたりが、ボコンボコンと動き始めました。六部は、お
っかなくて(怖くて)しかたありませんが、ただ見ているだけです。
 少したつと、幽霊がその灰から出てきて「うらめしやぁん」と言いながら、
六部がしがみついている杉の木を登り始めました。六部の足スレスレのところ
まで手が来るのでおっかなくて(怖くて)「こりゃかなわんわ。」と言いなが
らケッケッケッケッ登りだして、一番高いところまで登りつめました。杉の木
というのは、高いところが細いので、六部が一番高いところまで登ったら、バ
ターンと折れて、幽霊が出てきた灰の中へホショリと落ちてしまいました。
「わっ」と思い目がさめると、太陽はまだ中天で、キツネにだまされたことに
気がつきました。しかし、頭はぼうぼうで、「こりゃあ、おおごとだ(たいへ
んだ)。」と思ったら、下の方から清内路に来る馬追いが馬追い歌を唄いなが
ら来ました。
『馬よお はよ追えよ どんどんと追え
 宿じゃあ 豆煮て 待ちかねる。』
 六部はびっくりして、「おい、馬追いさ、みんな、これからどこへ行く。」
 「おらあ、これから清内路に行ってお昼食べて、それから帰ってくるだ。お
めえ何をした。その頭の毛は、ちょま(ちょんまげ)がガヤガヤになっちまっ
て。それに、気が抜けた顔して。」と言われました。
 そこで六部は、やっと気を取り直して、キツネにだまされたことを馬追いに
話して山本の方へ歩いて行ったそうだ。

資料 『清内路村のむかしばなし』
昭和63年清内路のむかしばなし保存会発行
 語り:桜井小菊(現在は他界されております)
 編集:原 角郎 桜井 伴 原 武彦