2007-09-21

自衛隊のインド洋派遣と憲法、日本は法治国家か、ならず者国家どちら

昨日書きましたように、テロ対策特別措置法の延長が新内閣による重要課題となり、国連安保理がアフガニスタンの戦争を国連の承認した戦争であると言うように追加修正。

私は、国連が承認した戦争であろうとなかろうと、日本の憲法に対してどうかが最重要の問題であり、もし憲法違反なら、日本の憲法が許さないので出せないと断ればいいだけの話だと思うのです。

憲法を守る国か、時々の情勢により、憲法解釈を変更して運用する国かによって、日本が法治国家なのか、ならず者国家なのか世界に判断されて、ならず者国家と言う烙印を押されてしまうことは非常に未来の国民にとっても大きな損失であると思うのです。

そこで、憲法を改めて見てみました。下記は一部抜粋です。

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第二章 戦争の放棄
第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】

 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
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自衛隊が戦力か否かについてですが、小泉前首相も2003年5月20日国会答弁で「私は実質的に自衛隊は軍隊であろうと。しかしそれを言ってはならないということは不自然だと思う。」と言っていたように、誰が考えたって、自衛隊は軍隊ではないでしょうか。

だとすれば、日本が法治国家であるためには、この軍隊を解散しないことには筋が通ら無いと思うのです。ならず者国家なら、憲法は建前、現実と建前は違うのが当たり前と言う発想で政権を運営することになるのですが、今の日本はどうもならず者国家といわれても仕方がないような状況ではないでしょうか。国会議員にしても官僚にしても地方自治体、警察、民間でも同じような発想で分からなければ、今がよければ、乗り切れたらそれで良いんだというという風潮ができてきて、政官財癒着や汚職、談合等々、警察までもぼろぼろの国になってきているのだと思います。

こういう状況の中で、子供達に美しい日本だの道徳心の高揚だのと言ってみても、それは建前でいかにうまく世の中を立ち回るかが大事だと教えているようなもので、日本の未来が思いやられるのではないでしょうか。

アフガニスタンやイラクの戦争は、国連の承認があれば国際紛争そのものですから、これに参戦すると言うことは憲法第1項に違反することになりますので、第2項に違反する自衛隊を使い、第1項にも違反しようとしているわけで、どう見ても日本は法治国家ではないと声高らかに宣言しようとしていることになるのではないかと私は思うのです。

如何なものでしょうか。