阿南窯、品質に問題がある場合もご老人の力を借りよう
品質のばらつき、最適条件出しを検討する場合も実験計画法、タグチメソッドが最も力を発揮すると言うことは前に書きましたが、これがまた計算が大変なのです。現役の時、繰り返しのある3元配置法という実験をしたのですが、その当時はまだ電卓が主でパソコンなどというものはちょうど世に出だした時期で私たちは関数電卓で計算しました。会社の仲間と2週間かけて計算したのです。どうも結果が思わしくないのです。その少し後で、あるパソコンが一台空いたのでそれを借りてベーシックと言うものを勉強してプログラムを組みそれで計算したところ、結果が電卓のそれと違うのです。プログラムがおかしいのではと思い、あちらこちらの本の例題で試したところ、プログラムは正しく、電卓計算が間違っていたことが分かりました。がっくりしました。しかし2人で2週間かけて計算したものですからどこで入力ミスをしたのか、計算ミスをしたのか分かりようもありませんでした。これがパソコンの場合なら、入力した元データはパソコン上に残っていますから、チェックできます。それにあの当時のパソコンでも、入力は相当かかりましたが計算結果は数秒で出ました。このことから、若い世代が少なく大変な時期に、実験計画を立てたり、実験を担当するのはそれ相当に熟練した人がやらないと無理だとしても、データの入力はご老人でも電卓の経験はある人がほとんどだと思いますから、キーボードのテンキーで打ち込むことは簡単です。単純作業はご老人にお願いし熟練技術者、研究者は、彼らでなければできないところに熱中してもらい、短時間に正確な結果を出していただくと言うようにすることができます。このように全体としてみますと高度な実験でも、各作業を分解してみますと単純な作業も多く、ご老人でも請け負ってもらえることは多いのではないでしょうか。キーボード操作が遅くても、人数は多いのですから分担してやれば早くでき、村や町の人皆で結果を出せたということでその効果は良い製品ができるようになったということと、老若力を合わせて出来たという喜びで次への挑戦の力になっていくと思います。高齢化率40%50%の地域ではこう言うことを真剣に考えないと、抱えた多くの課題を少しでも解決に向かって前進させないことには衰退の一歩を辿るということになりかねないのではないでしょうか。
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