2007-07-07

自衛隊、アメリカ軍がいなかったらとっくに侵略されていたでしょうか

こう言う意見は、多くの人が持っています。自衛隊は何もなければ全く無用の長物だが、保険をかけているようなもので最小限はやむ得ないと言う人が多いです。私も、健全な自衛隊、将来的にも文民統制の取れる自衛隊で、外国侵略を企てないと言うなら鍵程度の自衛隊は必要だなと思うのですが、まず第一に最高法規である憲法に抵触していると言うことは改善してもらわないといけないのではないかと思います。そうでなければ、子供たちに既成事実を作ってしまえば法律や憲法などなど守らなくて良いということを政府自体が教育しているようなものですから。

北方領土問題にしても、日本が太平洋戦争を引き起こして負けた結果各種条約締結時に日本のもので無くだってしまったのですから、戦争で損をしてしまったのは戦争を起こして負けてしまった側にあると言うのもやむ得ないかもしれません。私は戦争論には全くの素人ですので、昨日読んだクラウゼビッツと言う人の「戦争論」という本を頼りに考えますと、戦争は相手に自分の言い分を力づくで認めさせることであるということですから、逆に負ければ、相手の言い分を飲めなければ、戦争続行と言うことになりますがそれが出来ないほど負けていたなら屈服もやむ得ないと言うことになります。

次に、戦後日本がロシアや中国、韓国から侵略を受ける可能性があったかどうかと言うことですが、クラウゼビッツの本を読みますと、戦争をおこそうと言う場合、あるいは終結しようと言う場合は、冷静な損得判断が必要とのことです。戦争によって消費するエネルギーお金、人的損害、と、勝って手に入る価値との比較。そういうことで考えた場合、当時も今も日本を侵略して得られる価値とは何でしょうか。ほとんど何も無いと言っても良いくらいです。自国民さえ養えない領土。天然資源はほとんど輸入に頼る。イギリス、フランス等の植民地を考えても、戦後ほとんどが独立してしまったのでは無いでしょうか。本国から遠く離れた植民地を維持管理すると言うのはそれ自体大変な仕事で採算が合わなかったと思います。

ですから、日本が戦後安泰で来れたのは、日本がおちょっかいを出す軍隊が無かったからだと思います。日本にアメリカ軍がいたために、かってU2偵察機がソ連で打ち落とされた際、時のソ連の首相が偵察機を発進した基地をたたくとか言って激怒したとのことですが、アメリカ軍が日本に駐留するということ自体が、外国に侵攻する口実を与えてしまうと言う結果に繋がりかねないのではないでしょうか。

ベトナム戦争の時も、日本のアメリカ軍基地から連日飛行機が飛び立ったそうですが、もしベトナムに力があったら、当然アメリカ軍の後方基地である日本の基地を攻撃したでしょう。イラク戦争にしても、自衛隊が狙われても仕方なかったと思いますし、イギリスがテロに狙われていますが、日本でも同様なことが起っても相手の論理からすれば当然と言うことになります。

それともっと問題は、ランチェスター理論による兵員数での比較です。これは明日考えたいと思います。

戦争のバイブルを書いたクラウゼビッツ、ランチェスター等に詳しい方のご意見をよろしくお願いします。