2007-07-12

日米安全保障条約では、日本が侵攻された=アメリカ軍の自動的戦闘参加ではない

条約を見ますと、第5条で、もし日本が侵攻されたときアメリカも自動的に防衛してくれるかのように受け取られる記述がありますが(私もそう思ったのですが)たくさんの解説を見てみますと、太字下線の部分が曲者とのことです。「自国の憲法上の規定および手続きに従って」と言うことですから、アメリカ軍が動くためには、アメリカの憲法がどうなっているか知っておく必要があり、インターネットで調べたところ、アメリカ合衆国憲法では、海外のアメリカ軍の軍事基地および大使館等が侵攻された時は自衛行動を取っても良いが駐留国の防衛まで行う規定はないとのこと。アメリカ政府が日本を守るという決断をすれば、アメリカ軍が動いてくれることになるそうです。

アメリカ軍が日本を守ってくれるかについて、多くの人のご意見が、「守ってくれると思う」という希望的観測だったのはここにあったのだと思います。

ですから、アメリカ軍の基地ではない日本の領土が侵攻され多くの国民が死んだとしても、アメリカの施設、本土が攻撃の対象となる可能性がなければ動かないだろうと言うことです。下手に動けばアメリカ事態が紛争の当事者になってしまい、得することは何も無いからだそうです。

昨日のOKWave記事のNo.6で冷戦時、北海道がソ連によって占領された場合、アメリカに取り戻してほしいと要望したものの約束はしなかったとか、竹島問題でも動かなかったと言う事実からしてアメリカ軍が自動的に日本を守ってくれると考えるのは間違いのようです。

第5条
各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。

ウィキペディア解説ページ

OKWave記事のNo.6です。