2006-09-19

素晴らしい水窪祭と平成の大合併、郵政民営化を考える

misakubomaturi.jpg2日間かけての仮想行列、夜の屋台引き回し、とても全部見れなかったのですが、垣間見ることができました。

昨日でこの1ヶ月間に4回水窪に足を運んだのですが、今までの静けさが嘘のようでした。お店の前に休憩用の長台を置いてあったお店のご主人にお聞きしたら、「昔は何も楽しみが無かったので、飲むために何かにかこつけてはお祭をしたものだ」とのこと、ですから「飲み始めると一人当たりの飲酒量は日本一で半端なものじゃあないよ」とのことでした。今年のこのお祭の会長さんのブログに7月から準備していると書いてありましたが大変ですねえと話しましたら、「昔は若い者がたくさんいたので、数日もあれば準備できたが、今では5、6人でやっているので長くかかるのだ」ということでした。出て行った人も大変ですがここに残った人も大変です。

それにしても今日は若い人が多いですねえとお聞きしたら、「お祭が3連休にあるので皆帰ってきているんだ、この町では若い者が働く場所が無いしね」とのこと。若い女性数人がお祭姿でお喋りをしていたので何気なく聞いていましたら、「私お祭大好き、帰って来てお祭に参加するのが楽しみなのよ」と言っていました。写真に写っている人たちも、土曜日に帰って来たんだと綱引きをしながら話し合っていました。これからはこういった面でこのお祭が役割を果していくのかなあなどと思いました。

このお祭の、本来の中心である八幡様のお神輿がお宮に帰って行くのが見られたので、お聞きしたら、「昔は2日かけて引き回し、1泊かけて戻ってきたものだが、人がいなくなってしまい、1日でも精一杯」とのこと。年寄りばかりでこの坂はきついよと言っていました。70歳も後半かなというご老人はこの後盛大なご慰労会のようなものがあり楽しそうに話してくれました。

若者の働ける場所の確保、この問題はどこの過疎地域でも共通した問題ですが、こう言う山奥の町や村に川崎や千葉のような大工場を作れば森林を背景とした景観、美味しい空気、美味しいお水、昔ながらのよい人間関係、みんな都会のようになってしまいます。やはり昔からあった資産を活用し、町起こし、村起こしを考える必要があり、さしせまって若者の働く場所としては、役場や、郵便局が考えられますが、平成の大合併、郵政民営化で若者の働く場所が少なくなってきています。泰阜村の村長のブログでは、政党助成金の半分でも過疎地域に回せばなんとかなると言っていますが、なにしろ働き手を都会に差し出したようなものですから、その恩恵の一部をこういった地域に還元させても罰は当たらないと思います。

また若者や、昔出て行った人達が帰ってきて、真に自立した町、村作りができるようになるまでの間、支援を続けないと、20年30年後、現在ある日本の工業が、ブリックス諸国に負けて、また、国際紛争に日本が巻き込まれ、40%を切った食料自給率のところに輸入ができなくなったなんてことになる最悪の事態を想定し、今から手を打っておくためにもこう言う援助が大事だと思いますが皆様いかがでしょうか。

こう言うことを考え、行動するためにも若者の力は必要で、けして感傷的に言っているわけではありません。