2006-06-06

ニート、フリータの増加と美しい農村

inaka.jpg田舎の自然が都会を守っていると言う点と、もう一つ大事な視点は、今後20年もすると、日本の大工業都市がほとんどもなくなるのではないかということです。そうなれば仕事が無いわけですから、食べるためには仕事が必要になるわけで、どこでその仕事をするかといえば、荒れ果てた曾お爺さんや曾お祖母さんが大事にしていた(自分は行ったことが無いかもしれない)田や畑、山が頼りにせざるを得ません。生きるためには必死です。

何故こう言う可能性があるかといえば、現在でも技術的に平易な産業は、仕事を外国に取られてしまい、衰退をよぎなくされています。100円ショップに行けばどうしてこんなに安くできるのと驚くものがいっぱいあります。以前は日本で生産されていたものが多くあります

ところが今、日本が得意として育ててきた自動車産業のあるメーカーの中国工場生産効率が日本と同じくなってきたというのです。今は設備と材料、技術指導を日本がしていて資本も50%は日本持ちですから良いのですが、中国は20年で持ち株50%は解消するということですから、もし20年の間に素材産業から車の開発、設計まで中国が自前でできるようになったらどうなるでしょうか。車でさえもそうですから、他の産業は言うに及ばずです。そして中国の人たちは、日本が高度成長期の時から今でも過労死が過去最高になるほど働いているよりはるかに過酷な労働条件にも絶えられる働きぶりで、賃金も日本の十分の一。人口も日本の10倍。そうなると怒涛のように安い製品が日本に入ってくることになり、今まで日本が誇っていたあらゆる産業が無くなっていくのは目に見えているというわけです。実際すでにニートとかフリータの増加が問題になり始めています。それに脅威は中国だけでなく、インドも同じです。日本人が今の生活水準をを保ち続けるためには、これからの20年間に、中国やインドの成長の上を行く科学的技術的発展ができ、今、日本で生産輸出しているすべてのものを輸入に切り替え、同等以上の輸出できる商品の開発ができれば良いのですが、これができなかったら、私達の子供や孫達は工場からの収入の道が閉ざされることはになりますから、その時生きるためには食料を何とかしなくてはならなくなります。食料が天から降ってくるわけはありませんから、その時は祖先伝来の田畑が命を救ってくれるわけで、そういう意味からも今ある田畑を大事にしておかないと大変なことになる可能性が在るというわけです。今私は60歳ですから、20年後と言いますと80歳。今まで老後は年金を当てにして来ましたが、もう年金と言う制度自体維持不可能になっている可能性があります。全く恐ろしい限りです。いったん荒れてしまった田畑を元に戻すのは大変な苦労を要しますからこういった視点からも農村を大事にしておかないと遠い将来に禍根を残すことになり兼ねません。