2007-04-08

寂れ行く地方を更にだめにするインフラ撤去

この間、飯田街道ひなまつりのご紹介をしてきましたが、インターネットで調べている中で、平谷村の「伊那谷の酒まつのや」さんのブログに、『「役場」「保健センター」「図書館」などがある「合同庁舎」に「JAの窓口」もあり、ATMが設置されていました。』のが撤去されてしまったというのです。前にも書きましたが、そこら中のJAの金融部門が閉鎖のチラシを窓口に張ってあるのを見ました。これだけならまだしも、郵政民営化に伴い、私の母の住んでいる村では郵便局の金融部門も無くなり、田舎の年金便りの老人は、電話でお金を下ろしたいと申し出て、局員さんに来てもらい書類を作成し通帳を渡して持ってきてもらうのですが、以前より人員を減らして一人の受け持ち区域が広くなっているので、以前のようにすぐに来ていただけるということは無くなりました。85歳の母では、一人で郵便局に行くこともできませんし、誰かに連れて行ってもらっても郵便局の階段は登ることもできず、それでカードを作ったのですが、ATMが無くなったので町の本局まで行かねばならず不便この上もありません。JAのATMはとっくに無くなっていて、この村に住んでいるご老人で車の運転ができない人は、私の母の地域の場合だと、往復1,000円のバス代が必要になります。美しい日本を作るというなら、田舎のインフラ整備でなく整理してしまっては、美しい日本の元である地方を元気にする必要があると言う事は阿部首相も国会で言っているのですが、暮らしていくために必要な電気、ガス、水道などと共に経済活動に必要な金融機関の撤去、整理などしてしまっては、逆行しているのではないかと思うのです。地方では、都会からこれから定年退職する団塊の世代、若者のI、Uターンで人口減少を防ごうとしているのですが、こういったインフラ撤去では生活がしにくくなるということで二の足を踏むのではないかと心配です。民間企業では目先の利益に右往左往するのはやむ得ないとして、日本の農業の指導的機関である農協や、郵便局までも民間企業と同じ原理で動いてしまっては、長期的観点での経済のインフラ整備は出来ないのは当たり前です。

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